2002年6月長岡の実験結果報告
2002年6月から実施した実験に参加してくれた皆さん,ご協力本当にありがとうございました.おかげでさまで,音声対話における対人認知についての面白いデータを取ることができました.この研究結果は,去る9月1日ヒューマンインタフェース学会@札幌にて発表しました. 1. 目的(以下が本実験で調べたいことでした) ●2者間の音声対話において,交替潜時*の長さが対人認知に影響を及ぼすかどうか. 特に,2者の交替潜時の長さの組み合わせの影響は?(ここがこの実験の面白いところです.) *交替潜時とはある話者が話し終わってから次の人が話し始めるまでの時間間隔のこと。
被験者 大阪大学学部生52名(男27名、女25名)中村先生の授業の受講生以外の人も参加してくれました.みなさん本当にありがとう! 刺激 テレフォンショッピングの客とオペレータとの電話でのやりとりを,役者2名に演じさせ,音声対話を収録した.その音声部分をSoundEdit6.2Jで編集し刺激に用いた(無音時間だけを操作したのです。図は上記資料内にあります).
↑オペレータの交替潜時(3種類)と客(2種類)の交替潜時の組み合わせで,6条件が設けられた. 手続き 被験者は音声対話を聴取し,オペレータの接客態度,対話の自然さ,および客とオペレータの関係を評価するよう求められた.試行回数は練習1試行を含んで12回で,前半・後半内で刺激はランダム順で提示された.順序効果を相殺するため,提示順番を被験者間でできる限りランダマイズした(つまり、同じものを2回ずつ聴いてもらったわけです.) 3. 結果および考察(詳しくは,上記資料で見てください)後半6試行のデータを分析した(評定の初期には評定値が安定しないと考えられるため). ●交替潜時の長さはオペレータの印象に影響を及ぼす. ●オペレータの交替潜時そのものは,オペレータの「落ち着き」「丁寧さ」の印象に影響する. ●オペレータの交替潜時は,客の交替潜時との組み合わせによって,オペレータの「好き」「親しみやすさ」「信頼できる」などの印象に影響する. (本研究から言えること。話すタイミング1つで、相手に与える印象が変わるようです。注意して会話しているとおもしろいですよ。)
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